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オニギリ氏の話





猫のオニギリ氏が家にやってきて、8ヶ月がたちました。

もともと外で暮らしていた猫だったのですが、
知らない土地の知らない家にいきなり連れて来られて
当初はずっと怯えていました。
最初の二ヶ月間は、日中は隠れてばかりいた
(主に仏壇の裏に)
ので姿を見ることすらままならなかったし、
姿が見えても始終ぴりぴりしていたので
そばによると、いやそばによったつもりもないのに、
急にとんできてひっかかれたり噛まれたりしました。
夜中にうっかり見つめ合って、とびかかられて顔に
爪をたてられ、唇からびっくりするほど血が出た
こともありました。(気が立っている時の猫と
見つめ合うのが悪いのですが)

なのですが、すこしずつ、ほんとにすこしずつ
気を許してくれているのは、すぐにわかりました。
先週はしてくれなかったのに、今週はこんなことを
してくれるようになった!
そんな喜びを、小分けにして毎週毎週、
何ヶ月もの間ずっと、今も、
味わせてもらっています。
今ではもうほとんど引っ掻かれることはなくなったし、
甘噛みもしてくれるようになりました。

そしてきのう、ついに
オニギリ氏がわたしの布団の中に。

猫と暮らす者なら誰しも、猫と一緒に眠る
冬の布団のあたたかさを夢見る
と思うのですが。

1ヶ月くらい前から、ベッドに乗ってくるようにはなって
いたのです。
ですが、布団の中には絶対に入ろうとしませんでした。

オニギリ氏は、普段からなにかの中に入ることを嫌がります。
猫なら好きそうな箱の中や袋の中、押し入れの中に、
全く入ろうとしません。
入ったらさいご、閉じ込められたり、あるいはそのまま
逃げられなくなるのを恐れているのではないか
そんな気がします。

そのオニギリ氏が、なんの気まぐれか、いやついにそこまで
心を許してくれたのか
わたしの布団の中でゴロゴロと喉をならしながら一緒に眠って
くれました。
昨夜は感動にむせび泣きました。

よいヴァレンタインデーでした。


| kumaneko2009 | 23:45 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
大阪府三島郡 長谷川書店さん
大阪の阪急水無瀬駅の改札前にある
町の本屋さん・長谷川書店さんでも
サインした本を置いていただいています。

長谷川書店さんは、
夏葉社の本がお好きな方でしたら
もしかしたらご存知かもしれませんが、
夏葉社のこの本



『本屋図鑑』に掲載されている本屋さんです。
いま『本屋図鑑』の長谷川書店さんのページを読んでみたら

------------------------------------------------------
詩の本や、随筆や、美しい実用書。なんのジャンルかよく
わからない本は、なんのジャンルかよくわからない棚に、
ちゃんとそれらしい顔をしておさまっている。棚を一つ
一つ見ているだけで、なんだか頬がゆるんでくる。
宝探しをしているような気持ちになる。
------------------------------------------------------

と書いてあって、ああ、ほんとうだなあ、
そんな本屋さんだなあと
楽しい気持ちになりました。

入ってすぐ、新刊本や雑誌が並ぶ、町のふつうの本屋さんです。
その間をぬって、
なんだかよくわからない本や、希少な美しい本や、本じゃないものも、
とても居心地良さそうに並んでいます。

今は店内で江口宏さんの3字語「新面目」展が開かれています。10日まで。
本の間に張り子や紙粘土の、たいへんユニークな人形たちが並んでいます。
とても面白い。頭がすかっとします。
http://walkingreader.blog60.fc2.com/blog-entry-533.html?sp
(写真に写っているのは、お店のそとのショーウィンドウです)

それから、
くまくまちゃんについて、とても素敵な
もったいないような文章を寄せてくださいました。
http://walkingreader.blog60.fc2.com/blog-entry-534.html
わざわざチョコレートと一緒に写真を撮ってくださっています。
7年前というと、わたしがまだ長谷川書店さんのことを知らなかった頃の
ことだなあ。
知らない町の知らない本屋で自分の作った本が売られていて
知らない誰かが買ってくださっていただなんて、
(そうじゃないと困るんだけど、でも)
なんだかとても不思議で、とても幸せだ。

近くにお住まいの方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ
長谷川書店さんへ行ってみてください。


| kumaneko2009 | 23:46 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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